2010年5月31日月曜日

道成寺の芸能





















平成22年6月5日、石川県立音楽堂 邦楽ホールにて
「道成寺の芸能」をテーマとした箏曲・能・車人形・舞踊
の公演がございます。

一度の公演で、四種類の道成寺物が拝見できます。

◆箏曲 「新道成寺」・・・新鐘ケ岬、鐘ケ岬とも呼ば
れ、能(道成寺)の世界を踏まえ、無間の鐘、鐘ケ岬
伝説を組み合わせた長唄(京鹿子娘道成寺)の前半
の歌詞を借りています。

◆能 「道成寺」 ワキの語り・・・能(道成寺)は安珍・
清姫事件の後日譚を基に構成されています。事件に
まつわる話を道成寺の住僧(ワキ)が語り聞かせます。

◆八王子車人形(西川古柳座) 「日高川入相花王」
・・・車人形は操り人形の一つです。
人形の遣い手が、移動用の車付きの箱に腰をかけ、
三人遣いの人形を一人で操るよう工夫したものです。
八王子車人形は国の選択無形民族文化財に指定されて
います。
◆舞踊 清元・長唄掛合 「豊後道成寺」
・・・宝歴三年(1753年)に江戸中村座で初演された長唄
(京鹿子娘道成寺)は、能(道成寺)を基にして作られ、
道成寺の鐘供養の日に現れた白拍子花子の踊りが華
やかに展開するものです。この長唄曲を、歌詞を活かして
豊後節(清元)に移し替えたものです。


道成寺物の世界を堪能できる公演のひとつだと思います。



(小野 博美)